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蕎麦打ち日記ボタン 2004年5月分

多くの心優しき奇特な方々の犠牲のもとに成りたっている
「蕎麦打ち&蕎麦食べ歩き日記」であります。


1998年4月以来、ここに登場する全蕎麦屋さんの索引は、こちらです。
日記に掲載してあるお店が、県別にひけます。

店名の前に「*」印のあるものは、蕎麦好き読者からの投稿情報です
 


●新着そば情報:お知らせいただいたものをご紹介させていただきます。
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★2日(日) 10:00−15:00 春の蕎麦の会
 場所:足利市織姫神社内おりひめ会館
 新緑の中でおそばを食べる会です。<予約不要>
 ・おせいろ 500円 他 ・お土産生そば 2人前(つゆ付き) 1,000円
 主催:蕎遊庵(http://www.kyouyuan.com/)、問合せ:0284-21-6818(アラビカ内)

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●2004年5月26日

奈可むら

神奈川県箱根町、箱根登山鉄道「彫刻の森」駅前
TEL 0460-2-1643
営業時間 11:30〜15:30、17:00〜20:30(土曜は11:30〜15:30)  定休日 日曜・祝日



かまぼこ、お新香、せいろ、かけそば
   
  箱根登山鉄道の彫刻の森駅前の蕎麦屋さん。ロケーションがいいので、お客さんがいつも入っている。そばは石臼碾きとのことだが、機械打ちのようだ。せいろも、かけも駅前のお蕎麦屋さんとしては、それなりのレベルを保っていて悪くない。ただ、そば好きが求めるような、手打ち特有のメリハリのあるコシがないのはしかたがない。かまぼこも美味しかったが、酒がアル添の安いものしかなかったのが残念。酒を飲むところではないかもしれない。
   


●2004年5月25日

艸季庵(そうきあん)

静岡県御殿場市杉名沢306-1
TEL 0550-88-0808 
営業時間 11:30〜14:30(LO)、17:00〜20:30(LO))  定休日 月曜(祭日は営業)
http://www.geocities.jp/soukian1203/





<上段>お店の外と中、<中段>お茶代わりのそば湯、お新香、そば豆腐、卵焼き、粗碾き蕎麦がき、
<下段>おろしそば、かも南蛮、そばの花が咲いていた、ご主人の横山さん
   
  新しいお店に行って、そこが予想以上に良いと得をした気分になる。
  2年ほど前にJR御殿場駅前で新しい蕎麦屋さんに入って、「名前にだまされた」……と書いたことがある(020908)。だまされたとは、期待に反して「美味しかった!」、名前で判断してはいけない……と反省しての弁なのだが、そんな失礼なお店の紹介をしてしまった、そのお店のご主人にお目にかかるとは、予想もしなかった。汗顔、(^^;;;
  御殿場に出かけたついでに、どこか新しい蕎麦屋さんに……と思い、探したら、「艸季庵(そうきあん)」という蕎麦屋さんが見つかった。なにやら、ロケーションは林の中らしい……。メニュをwebで見ると、期待できそうだ……ということで、出かけてみた。場所は、御殿場から国道246で裾野の方向に向かって少し行ったところ(詳細は上のホームページを参照されたい)、車を駐車場にとめていると、中からご主人が出てこられたので、ご挨拶をしてガラス張りになっている打ち場をのぞき、写真を撮らせていただいた。写真には写ってないが、手回しの石臼の隣に電動石臼がある。何をどちらで碾くかは、粉によって使い分け、一定の混合率で混ぜて、そばの微妙な食感と味を出しているという。
  駐車場の前が田植えの終わった田んぼで、夜になると元気な蛙の合唱が始まる。その奥に家があり周囲は林。246から100mほど入ったところなので騒音もなし。客の立場から言えば、静かで申し分のないロケーションである。奥の部屋からの眺めは、上段の写真のごとく、気持ちが落ち着く。建物は、おそらくここにあった家を改造したものだろう。古い部分で痛んでいたところに新しい木材が継がれて、新旧混合の一軒になっているが、私にはこのあたりも好もしい。壮大な旧家の重々しい雰囲気も悪くないが、かつて自分たちが暮らしていたような普通の家を、雰囲気を生かして改築した……そんな感じの気楽さも悪くない。
  さて、いただいたのは、お新香、そば豆腐(600円)、出汁巻き卵(700円)、粗碾きそばがき(900円)で、袋井の酒「国香」。面白いのはそば豆腐で、カニと昆布などが入れられたあんかけの汁がかけられてくる。このあんは薄味であまり主張をしないが、それでも微妙はそば豆腐の香りが弱くなるようで、私はこの仕掛けは面白いと思うが、これは賛否ありそうだ。出汁巻き卵は……これも、そば豆腐と同様薄味で悪くない。
  そばは、辛み大根つきおろしそば(1,000円)と鴨南蛮(1500円)をいただいた。そばは、粗挽き粉が20%、つなぎが10%ほど入った細切りそばである。本当の細い。しかし、香りもコシもあって申し分のないそばだ。そばの滑らかさと粗碾き粉のざらざら感がうまくミックスされて、特有の食感とのど越しを生み出している。鴨南蛮もそばが細切りなので汁がよく絡む。すすり込むと、鴨のうまみがそばと一緒に飛び込んできて、豊かな味わいが口内に広がる。シアワセである。
  ただ、おろし蕎麦に辛み大根つき……ということで、ベースは”おろしそば”なのだが、ここは、おろしそばと、辛み大根そばを明確に分けたほうがいいような気がする。私が期待したのは、辛み大根のおろしそばだったのだが。このお店、ほかに辛み大根の絞り汁で食べるそばもあることから、中間のメニュとしてできたのであろうが、「辛み大根つきおろしそば」を理解するのに私は少し時間がかかった。
  お店に入ったときにうれしかったのは、私たちが入ったすぐ後に、タバコを手にしたお客さんが来られた。するとお店の方は、そのお客さんに対して「タバコを吸われますか?」とたずね、部屋を移動していただいて私たちと別の部屋にしてくれ、間のふすまを閉めてくれたのである。あのままだったら、そばをいただく前に、タバコの香りをかがされるところだったが、こうした気遣いはうれしい。禁煙にして欲しいくらいだが、せめてこのくらいの気遣いは、どこのお店でもして欲しいと思う。
  美味しかったし、気分も良かったので帰りがけにご挨拶をして表に出たら、わざわざご主人が出てこられた。外で蛙の声を聞きながら立ち話をさせていただいた。そのときのお話でなんと、御殿場駅前の「つるつるや」をやっていらした……ということを伺ったのである。勝手な文を書いたことを思い出し、赤面、汗顔……の至りであった。
このお店、いわゆる超一流のお店というわけではないが、蕎麦は高いレベルを保ち、雰囲気、心遣いもご主人の心優しさが現れているいいお店である。開店したのが2004年3月というから、まだ店も落ち着いてはいない。しばらく時間がたつと、落ち着いていいお店になりそうな気がする。肩の力を抜いた自然体で経営が続くといいなあ。
 


●2004年5月20日

出雲そば本家

東京都千代田区神田神保町1-31
TEL 03-3291-3005 FAX 03-3291-3588
営業時間 11:30〜15:30、17:00〜20:30(土曜は11:30〜15:30)  定休日 日曜・祝日




<上段>あぶりめのは、野焼きかまぼこ、山葵葉の漬物、わりごそば、<下段>ご主人のそば打ち
   
  神田神保町で仕事があり、終わった後に久しぶりで出雲そば本家に行った。以前から神保町にあったのだが、ビルが新しく建て替えられ、場所も移動した。一時仮住まいのように別の場所で営業をしていたが、そこからも移動したので、小雨の中探し回ってしまった。このお店は、こんなに手打ち蕎麦屋さんがたくさんできる以前から結構知られたお店で、私も神保町に来ると必ずといっていいほど寄っていたが、30代の若いころ(っていったい何年前のことだ?数字が大きすぎて計算できない)は、わりごの5段重ねでないと足りなかったので、今で言えば2,000円する。これでは、薄給の身にはこたえる。いかんせん、ちょっと値段が高めなのが玉に瑕である。しかし、そばは香りが馥郁として美味しい。
  出雲そばは、わりごそばである。殻のついた玄そばから碾き込んだ、いわゆる全粒粉の黒っぽいそばで、そのわりに口当たりはゴソゴソ感もなく、香りもいつ食べても変わらない。これは客としてはうれしいことだ。今のような時期でも香りが強く、”そばは香り”派である私にはうれしい。ビルは建て変わってきれいになった。店内は依然としてあまり広くないが、大きな1枚ガラスを隔てて蕎麦打ち場が客席に向かってあり、暗めの照明の客席と比較して明るく照明されているので、まるで能楽の舞台を見るような気分になる。珍しく2台の打ち台が並んでいる。サイズは、120×100cmというところか、少し小さめである。

  名物の”あぶりめのは”(焼き板わかめ600円)と野焼きちくわ(600円)で一献やっていると、ご主人がそばを打ち始めた。こねだすのかと思ったら、生船から玉を取り出した。少し前にこねたものだろう。3kgというところか。のしは、直径50cmほどにしたところで、太目の麺棒(6-7cm)に巻きつけ、のし始めた。ここでは、四つ出しは行なわず、巻きのしでそばを最後までのしていた。のし上がった丸いそばを4つほどに畳み、四角く切り取っていき、最後に残る小さな半端部分を切り取る……というやり方のようだった(詳しく見ていなかったので詳細不明)。切りの作業はこま板を使わずに手切りである。包丁に左手の親指と人差し指を当てて沿わせ、見事に切っていく。包丁に手を当てる……というのをはじめてみたので、驚いた。なるほど、なかなかいい方法だな……と思ったが、これも訓練しないと、送りがなかなか難しそうだ。見事な速さで切っていく。さすがプロである。新しい発見だった。今度やってみよう。下手をすると怪我をしそうだ。山形では包丁と手がくっついていない手切りを見たが、どちらもこま板を使ったスピードと変わらない。感動ものである。
  さて、そばはわりごである。1枚が400円で、何枚でも注文できるが、3枚のセットが1,200円、5枚セットが2,000円。生卵、もみじおろし(ここではわさびではなくもみじおろしでいただく)、梅干、鰹節、のり……が別の小皿で供される。3枚のセットをいただいたが、香りがあって、私は満足した。今回はいただかなかったが、ここのお店は、温かい蕎麦は、”かけそば”ではなく、”釜揚げそば(800円)”なのだ。つまり、<熱々の蕎麦湯に入ったそばと+そばつゆ(辛汁)>が供されるのだ。釜揚げはこれをせいろ蕎麦のように食べるが、ここでは、蕎麦湯+そばのどんぶりに、好みの量だけ辛汁を加えて、濃さを調整しながら食べることになるのだ。面白い趣向ではある。    


●2004年5月16日

登茂吉

横浜市鶴見区向井町1-36-1
TEL/fax TEL 045-511-5364
営業時間 11:30−15:00、17:00−20:00(L.O.は15分前)  休み:木曜



店頭の石臼とおしんこ、せいろ、鴨せいろ
   
  ずいぶん前のことだが、以前、2,3度行って美味しいと思い、お店の方々の対応も非常に親切で、いいお店だ……という印象を持っていたが、なかなか行く機会がなかった。最近でかけたのはいつかと思い出せば、この日記で紹介していないので、もう、5年以上前のことになるという有様である。近くで美味しい蕎麦屋さん……というと必ず候補に名前が思い浮かぶが、なかなか行けなかった。その鶴見の登茂吉さんに、やっと出かけることができた。実は、連休の29日、てっきり休日だと思って出かけて休みだったのだ。木曜日休みなのになぜ今日休んでいるのですか……とアホなことを言ったりしたが、私のミスだった。
  仕事の途中でゆっくりという具合にもいかなかったので、それでも酒は飲んでしまった。休日の昼時とて、かなりの混雑である。テーブルが4つ+小上がりに2つという狭いお店なので、入れずに外で待つお客さんが出る。行列のできる数少ない蕎麦屋さん……かもしれない。いただいたのは、おしんこ(500円)と枯山水(800円)2杯。ここの冷酒は、写真のような袴つきのコップに注がれて出されるので、1合以上あるのではないか。このおしんこが、大根、蕪、キューリ、ニンジン……とどれも漬かり具合は申し分なし。このおしんこだけで、3,4杯の酒がのどに吸い込まれそうである。ちょうど私の好みである。突き出しの蕎麦味噌が辛からずなかなかよい。
  酒を2杯いただいて、最後はせいろ(800円)。量も多い。1人前、160〜170gほどあるのではないだろうか。腰もあり、香りが豊かで、久しぶりで美味しい、蕎麦らしいそばを食べて気がした。実は、29日に登茂吉さんに振られた後、近くにある蕎麦屋さんに行ったのだが、そのときにも同行したのは愚息である。彼は、そこでも鴨汁せいろを食べたが、登茂吉の鴨せいろ(1,450円)を食べて、うまさに驚いたようだ。蕎麦もそうだけど、鴨が全然違う……とアキレていた。ジューシーなうまそうな鴨だった。次回は肴に鴨焼き(1,450円)を食べてみたい。
   


●2004年5月9日

神奈川県立/藤野芸術の家

神奈川県津久井郡藤野町牧野4819
TEL: 0426-89-3030 FAX:0426-89-3050
営業時間 工房は9:00-17:00  休館日:毎週火曜(祝日の場合は翌日)、12/28-1/4
ホームページはhttp://www.din.or.jp/~fart/です。




藤野芸術の家の施設。電動ロクロや木工の機械がそろっている。家族ずれで楽しむ姿も見える。
風呂場や食堂、部屋からの自然の眺めもすばらしい。部屋もきれいで宿泊も格安とあっては利用しない手はない。
   
  神奈川県民でありながらこんな施設があるとは知らなかった。意外とPRされていないのか、知る人ぞ知る穴場である。神奈川県の最西北端、相模湖の先にポコンと出た藤野町は、かつて戦中から戦後にかけて、藤田嗣治、荻須高徳、猪熊弦一郎、佐藤敬、中西利雄、伊勢正義……など多くの芸術家が疎開して移り住み、その豊かな自然と静かなたたずまいに、”ここに芸術都市をつくろう”とプランをしたこともあるという由緒ある村である。藤野……と言ってもピンとこない人には、東京方面から中央高速を下ると相模湖を過ぎたあたりで、左手の山の中腹に手紙のインスタレーションが見えるが、あれがある町といえばおわかりだろう。これは藤野町が進めている「藤野芸術都市」運動の数ある展示物のひとつで、「緑のラブレター」と題した高橋政行氏の作品である。
  この藤野町がすすめる芸術運動を、支援しようと作られたのが神奈川県立の「藤野芸術の家」である。ここには、陶芸、木工、ガラス細工などの工房のほかに、音楽スタジオがあり、自由に誰でも使用できる。県外人でももちろんOKだ。以前から気になっていたのだが、時間をとって1泊をし、見学してきた。結論は、これは”超オススメ”である。使わない手はない!

  陶芸では、手びねりだけでなく、電動ロクロを使った蕎麦チョコ作りなどが、なんと600円の材料費(粘土代)を払うだけででき、しかも、焼きなどを引き受けて宅配便で送ってくれるというサービス(送料は受取人払い)もおこなわれている。何よりもありがたいのは、たとえば木工の工房でも、プロ並みの木工機械がそろっていて、専門の指導員がいて教えてくれることだ。麺棒作りやまな板、蕎麦打ち台、捏ね鉢……など、機械や設備がないのでなかなかできない……と嘆いているあなた、ここに行けば難問解決である。
  管理団体が神奈川県青少年協会なので、大人だけでなく、子供用にも木工・陶芸・ガラス細工を楽しめるやさしいプログラムが用意されているので、家族でも楽しめるのがうれしい。
 もちろん日帰りで、飛び込みで利用してもOKだが、余裕があるなら宿泊も勧めたい。宿泊費はさすがに県の施設である。
 ●1泊の素泊まりは、
  ・子供(中学生以下)   910円
  ・高校生(18歳以下) 1,420円
  ・大人          2,850円
  ・テントサイト1張り  2,000円
……と格安。夕食は2,800円からで、子供用のメニュもあるが、たまには家族で野外のキャンプサイトで自炊するのも楽しいのではないか。あるいは、近くの温泉で風呂を浴びて、手打ち蕎麦屋に足を伸ばして夕食をとるのもいい。車なら、近くには2軒のなかなかの蕎麦を食べさせてくれるお店もある。
 喜庵(きあん):神奈川県津久井郡藤野町名倉1003、tel:0426-87-2755
 手打そば与衛門:神奈川県津久井郡藤野町小渕1952、tel:0426-87-5060

  アクセス:JR中央線の藤野駅(高尾から約10分)から、バスで10分ほど。車なら相模湖インターを降りて15〜20分ほどだ。週末は混むので、平日の利用を進めたい、自然に囲まれてゆったりと静かな時間を過ごせること請け合いである。施設に風呂ももちろんあるが、近くに温泉が幾つかあるので、散歩がてらここを利用するのもよいだろう。また、芸術村……だけあって、町のあちこちに芸術家の作品がおかれている。中には世界的にも知られる芸術家の作品もあり、そうした作品をたずねて散歩するのも方法である。
  蕎麦チョコ、蕎麦打ち道具づくり……こんな施設があるとは知らなかった。都心から1時間と近いわりに自然も豊かで、相模湖ピクニックランド、藤野園芸ランドなども近くにあり、家族での利用も最適。これは掛け値なしに、お勧めである。
  詳細はホームページhttp://www.din.or.jp/~fart/を参照されたい。
   


●2004年5月8日

でら打ちの味噌煮込みうどん

東京都品川区旗の台2-7-3
TEL/fax TEL 03-3787-0591
営業時間 11:30−14:30、17:30−21:00(日祭11:30−20:00)  休み:月曜+2・4日曜



絶品・でら打ちの味噌煮込みうどん
     
  名古屋に行くと定番のように味噌煮込みうどんを食べる。昔は決まってエスカの地下だった。一時期は、大阪からの帰りに、わざわざ一度下車して、味噌煮込みうどんを食べ、再度新幹線特急券を買って、帰ってきたこともある。大阪から直で帰ってくるのと比べると大部高かったはずである。あの味噌煮込みうどんはかつても少し高いな……と思っていたが、最近は味噌煮込みうどんは宝石のような値段になってしまって、気分的に敬遠したくなった。漬物込みとはいえ、少しやりすぎ……の感がする。
  そんは時に、名古屋在住の麺友・玄さんに紹介されて、なかなか美味しい味噌煮込みうどんがあちこちで食べられること知り、最近はもっぱらそちらを楽しんでいる。エスカを外したことで、逆に多彩な味噌煮込みワールドが目の前に開けてきた……のである。やはり、”変えてみる”っちゅうことは、ええコトですな。
  東京でも、味噌煮込みうどんはつい目と鼻の先、旗の台のでら打ちでも食べられると知りながら、限定10食とかでなかなか機会がなかった。味噌煮込みうどんを食べるためには、腹に余裕がなければならない。酒やつまみが入ってしまってからでは、もう間に合わないのだ。だから可能性としては昼しかないのだが、なかなか昼に行かれないのである。
  それが、ちょうど昼食の時間に行かれることになり、味噌煮込みうどんをいただいた。名古屋の麺は、独特の半生のような食感が特徴だが、まさにその麺である。深めの土鍋で煮た麺は、それでもしっかりと腰を残しており、味噌の味も濃厚さの中にさっぱり感があって、口の中でモタつかない切れのよさがある。ぶ厚い油揚げも汁を吸って味が一段と増す。味噌と油揚げ……大豆同士の相性である。悪かろうはずがない。
  でら打ちの味噌煮込み……これでアタシには十分である。
   



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