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蕎麦打ち日記ボタン 2004年1月分

多くの心優しき奇特な方々の犠牲のもとに成りたっている
「蕎麦打ち&蕎麦食べ歩き日記」であります。


1998年4月以来、ここに登場する全蕎麦屋さんの索引は、こちらです。
日記に掲載してあるお店が、県別にひけます。

店名の前に「*」印のあるものは、蕎麦好き読者からの投稿情報です
 


●2004年1月27日

朴念仁(修善寺)
静岡県田方郡修善寺町修善寺3451-40
TEL/fax 0558-73-00735
営業時間 11:00-15:00(売切仕舞い)  休み:水曜・木曜





せいろ、おろし蕎麦、出し巻き玉子、メニュなど)
   
  浜名湖から伊豆への旅をした。車で移動したのだが、歳甲斐もなく2日間で900kmも移動したので、自分で運転をしなくても少し疲れた。旅に同行したのが、家族なので、当然サービス第一。そば屋さんの美味しいのが並んでいる地域であったが、寄ったのは一軒だけ。修善寺の朴念仁さんである。かねてより気になっていていきたかったのだが、やっと行くことができた。どうも、付いていないというか、韮山の三つ割り菊さんによって来たかったのだが、ちょうどお休みである。蕎麦以外でも、何軒かこういうお店にぶつかってしまった。急遽思い立ってのたびではこういうことが往々にして起こる。計画性のなさを露呈する。そのたびに小さな反省はするが、のどもと過ぎれば何とやらで、繰り返す。
  朴念仁さんでは、あまりユックリ出来ず、1杯の酒と蕎麦だけいただいて早々に失礼した。いただいたのは、おろしそば、愚息が鴨ネギそば、家内がせいろである。細い蕎麦でありながら、かおりと腰があり、これは一食に値する。他の料理もいただいてみたかったが、出汁巻き玉子に神亀を冷でいただいただけであった。
  なお、このお店、近々、平日は東京出店をやり、修善寺は週末のみ営業する……という予定のようである。まだ、東京の場所は決まっていないというが、かつて「いし井」というお店で多くの蕎麦好きをうならせているだけに、東京での開店が楽しみである。
   


●2004年1月26日

丁子屋(とろろ汁・鞠子宿/静岡)
静岡市丸子 7丁目10-10
電話番号 054-258-1066
営業時間 11:00分〜19:00分 休み:木曜・月末の水曜(木曜が祭日の場合は営業)




丁子屋と鞠子定食
   
  東海道の鞠子宿といえば、とろろ汁で知られる。なかでも丁子屋は、広重描くところの東海道五十三次の鞠子宿の絵にも登場している、江戸時代から続く老舗という。静岡の蕎麦の魅力だが、ここを通るなら、まずはここのとろろ汁をいただかねばなるまい。入り口は小さいが、入ると大きい。一番シンプルな鞠子定食(とろろ汁、麦入りご飯、漬物、薬味(ネギ)、味噌汁(具は梅ソーメン))が1,380円。薄味の味噌出汁でといたとろろは、さっぱりしていて、いくらでも入りそうだ。茶碗がお茶漬け茶碗ほどの大きさのものがついてきて、ご飯はおひつにくるので、気をつけないと食べてしまいそうになるので、注意が必要だ。一人2杯分は十分にくるが、いつも食べるのはこのサイズの茶碗なら軽く一杯である。あまりに美味しいので少しお代わりをしてしまった。なかなか腹が減らずに苦労した。


●2004年1月24日

そば処手打「壷ふじ」
静岡県伊東市猪戸1-1-16
TEL0557-37-3231
営業時間 11:00-18:00 休み:水曜




伊東の川端の旅館とたぬきそば(デジカメ写真です)
       
  用事があって伊東に出かけた。朝家を出て伊東に昼前に着き、3,4時間いて午後には帰ってくるあわただしい往復だが、午過ぎに少し町の中を散歩した。漁港から湯の花通り商店街をブラブラと散歩しながら駅に向かって歩いていると、ちょうど中ほどのあたりにそば屋さんがある。手打ち……と書かれていて、よく見ると外に向けて打ち場が見える。きれいに掃除されているうち場を見ると、美味しそうに見えてくるから不思議である。乱雑なまま片づけられていない打ち場ならそういう気も起こらないかもしれないが、このきれいさは気持を動かすものがある。という理由はともかく、お腹はくちくて、あまり入らないがとにかく一杯……と思ってお店に入った。お腹が一杯だと、私は冷たいせいろよりも暖かいそばの方がいい。そこで、たぬきそばをいただいた。
  手打ちそばは、温かい汁に入るとすぐに柔らかくなる。そのときに汁に溶け出した蕎麦の香りがプ〜ンと漂ってきて、そばをすすりこむと、蕎麦の香りが鼻孔に抜けてくる。この一瞬は、せいろそばにはない暖かい種物だけが味わえる至福のときである。ここ0の蕎麦は香りもあり、すくなくとも暖かい蕎麦は悪くない。この蕎麦の感じでは、せいろ蕎麦に特有の蕎麦のコシはむしろ弱いのではないかと思われる。土曜日の午後2時頃であったが、ほとんどのテーブルが埋まっていた。なかなかの繁盛店と思われる。次回は機会があったら、せいろをいただいてみたい。
  あいにくとカメラを持参しなかったので携帯電話のカメラで撮ったが、これではなんだかさっぱり分からない。最近、携帯電話もカメラの画素数の多いものが出ているという。携帯電話のカメラ機能を使うと思っていなかったので、買い換えるときに、カメラは要らない……といったら、そんな電話を探すほうが大変ですよ、最近はカメラはデフォルトでついているんです!と教えられたことを思い出した。次回買い替えの時には、高画質のカメラ付きケイタイを買えば、デジカメがいらなくなるのなら、そうしたいところである。
  ほかに駅前に、わらじ庵、信州そば成木屋という2つのそば屋さんが、いずれも手打ちそば……の看板で並んでいたが、こちらはさすがには入れなかった。写真はわらじ庵。
  駅前……というとどうしても二の足を踏みますね。駅前というテナント料・固定資産税の他赤い土地=量販=質より量というイメージが自動的に働いてしまうためでしょう。昔、といっても20年程前……となるとふたむかしというべきか……長野県の飯田駅前に「丸富」というおそば屋さんがあり美味しいと評判だったので食べに行った。駅を降りると本当に駅前にあり、普通のおそば屋さん風の構えで駅前そば屋の雰囲気。で、気分はちょっと引いたが、ここまで来たので……と入ってみたら、これが手ごたえのあるそばでなかなか美味しかったことがあった。丸富さんは代が代わられて、いまでは、駒ヶ根に新しいお店を出されて全国的に評判のそば屋さんになっているが、その昔の話である。
 
  飯田では、翌日に市内に構えの立派なおそば屋さんを見つけて入ってみたが、残念ながら、そばよりも構えの方がずっと勝っている……という経験をしたことがあった。丸富さんとは比較にならない蕎麦だった。プラスにしても、マイナスにしても、店構えや場所、店名、宣伝で惑わされてはいけない……と肝に銘じているつもりだが、やはり人間どうしてもドグマチックに前例や経験、勝手な思い込みにとらわれる。イカンいかんと思いながら、なかなか変われないところが悲しいが、ま、この暗愚さも自分のもの、これと一生うまく付き合わねばしかたないとあきらめると、それはそれであきらめもつく……というきわめて安易な男なのであります。
   


●2004年1月22日

本生さぬき・駅釜うどん(名古屋)
名古屋市名駅(名古屋駅商店街)
TEL052-569-1775
営業時間11:00-22:00(?)  休み:??




おろしぶっかけうどん(写真はデジカメです)
   
  名古屋駅の新幹線寄り、太閤口の近鉄乗り場の近くにできたさぬきうどんのセルフのお店。厨房が入り口から店内の中心にむかってあるため、2箇所レジがあるが、別のレジに並ぶと店内で別れ別れになってしまうので注意が必要だ。いただいたのはおろしぶっ掛けうどん(普通:中)にちくわ天で、〆て380円。茹でおきのものだったが、なかなかコシのあるうどんで、悪くない。駅構内の商店街……というと町場より値段が5割位高い……というイメージがあるが、これは町場と同じで、ちょっと小腹が空いたときには悪くない。午後7時頃だったが、あまり客はいない。汁は鰹節ベースの醤油のようだった。イリコ出汁を期待したけれど残念でした。名古屋ではイリコだしの讃岐うどんは流行らないのか?
   


●2004年1月22日

名古屋・藪
愛知県名古屋市栄3-29-12
TEL052-241-0554 http://www.yabu.co.jp
営業時間11:00-20:00 休み:水曜




せいろ

   
  名古屋で仕事が終わって夕方帰る前にそば屋を……ということで、何はともあれ名古屋で手打ちそばのお店を続けてきた「藪」さんに行った。創業明治36年(1903年)というから、既に102年目に入ったという老舗である。地下鉄「矢場町」駅から歩いて1,2分。周囲の喧騒とは隔絶された形で竹やぶに囲まれた藪さんがあった。高いビルの間に囲まれてポツンとある静かな竹やぶ、栄町の繁華街の駅近くだけに不思議な感覚にとらわれるが、店内に入ると周囲の喧騒とは無縁の世界。ししおどしの「コーン」という音が静かに聞こえてくるような静かな雰囲気だ。
 
  いただいたのはせいろそば。汁が少し薄めなので、若干大きめのそば猪口に半分以上入ってくる。鰹節のだしが効いたやさしい味の汁だ。薄めなのでたくさん汁をつけて食べてください……ということだろうが、確かにやさしい味なのでこれならばたくさんつけても蕎麦の味を損なわずに美味しくいただけそうだ。蕎麦は、香りもありなかなかいい蕎麦だ。いわゆる手打ち……というのを強く主張していないそばである。せいろのアップの写真2枚は、左がフラッシュで撮ったもの、右はフラッシュをオフにしてとったものである。
  最近の手打ちそばは、細めで、茹でたあとすぐ伸びてしまうといおう蕎麦が多いが、この蕎麦はのびても美味しくいただけそうな蕎麦である。神田まつやさんと非常に良く似た蕎麦だ。上田の刀やさんとも共通する。昔ながらの江戸蕎麦の伝統がこんなところにあるとは、ちょっとびっくり。でも、かつて東京で学んで名古屋でお店を開いたということであろうから、既に東京には少なくなった、かつての東京の江戸蕎麦がそのまま残されているということであろう。納得である。
  これまで、こうした東京の江戸蕎麦をもう一つ物足りない……と感じて、そう書いてきたが、打ち方の違いかもしれないと最近思いはじめている。最近の手打ちそばは、捏ねを重視しない。水まわしさえきちんとすれば、あとは捏ねはあまり重要ではない……として、あまり捏ねを行わないそばが主流である。粗碾きや生粉打ちなどは別にして、メッシュ60くらいの細かく碾いた蕎麦粉では、乾燥を防ぐためにあまり捏ねずに手早く仕上げることを善しとしている。その蕎麦に慣れていると、神田まつやさんをはじめとする老舗の江戸蕎麦が少し違うと感じてしまう。大きな違いは何か?そのことがずっと引っかかっていたが、最近、自分で打つときに、捏ねを十分にやることで、こうした蕎麦に近い蕎麦が打てるようになったのである。機械打ちのそばとの区別があまり明確につかない……しっかり打たれた蕎麦が出来るようになったのである。「捏ね重視」と「水回し重視」−−なるほど、と合点した次第である。


●2004年1月21日

手打「権正」
東京都品川区大井1-1-6
TEL03-3776-8580
営業時間11:00-14:30 17:00-20:30(いずれもL.O.) 休み:日・祭




せいろ
   
  品川区の大井町で打ち合わせがあり、終わったあと名古屋に移動するために品川に向かおうと東急線沿いの道を駅のほうに歩いていたら、ひょいと「手打ちそば」の看板が見え、足元に150×100cmくらいのサイズのきれいな明るい打ち台が見える。歩道が高くてお店が半階分ほど低い位置にあるので、上から打ち場をのぞくような格好になっているのである。時間は夕方5時過ぎ。店名は「権正」。大井町は事務所と同じ品川区といっても直通で行く交通の便がなく、特に用事もないためにあまり行く機会のないところで、このおそば屋さんは名前も知らなかった。よくみたら暖簾も下がっており、これは試さねば……と入ってみた。といっても時間がないために、慌ててせいろを1枚手繰って、さっさと失礼した。
  店の入り口は歩道から半階分ほど階段で下がったところにある。店内は、1階と地下1階があるようで、1階は1坪ほどの打ち場があるために4人がけのテーブルが4つに2人がけが1つ。地下がどのようになっているかは不明。 写真にあるのように打ち場には電動の石臼が置かれており、見るところ丸抜きを仕入れて自家製粉をされているようだ。いただいたせいろは、二八のようでコシもあり香りもあって悪くないが、もう一つお客さんを呼ぶ特徴が見つけられない。メニュも確認しなかったが、駅近くということもあって、これで普通のそば屋さんのように豊富なメニュが用意されていれば、繁盛店になりそうな気がする。ただ、一段低いお店という条件は難しいかも。聞いてみるとお店は3年程前に開店したとか。鴨せいろなどもメニュにあり、次回はゆっくりと種物などを試してみたい。
   


●2004年1月13日

漆塗り椀






購入した漆塗り椀
   
  自由が丘で昼に蕎麦を食べようとそば屋さんに向ったら、向かう途中に中古品を扱うお店があって、店先に塗り椀をいくつか積んで、1セット(蓋+椀)300円……で売っていた。ちょっと気になったので、帰りに良く見ようと寄ってみた。見てみるとなかなかいいものもある。ほとんどが少し擦り傷などついているので完全な品ではないが、普段使うのにはちょうどいい。あまりキズもない完全な品だとなかなかもったいなくて使えないので、このくらいが気楽でいいのだ。見てみると、いろいろあり、いくつか購入しようと選んでいると、中途半端に残されても困ると思ったのか、一緒に見ていた女のご主人が「全部持っていってくれるなら1セット200円でいいですよ」という。
  そこでどんなものがあるのか、調べてみると20セットくらいある。もともと洋食器が多いお店なので、和食器はなかなか売れないという。そこで、いくつか選んでみたら、1セット300円で計算しても4,000円くらいになりそうなので、まとめてもらうことにした。いらないものもあるが、まとめた方が安い。帰ってきて洗って並べてみたら、これだけある(上の左写真)。その数に驚いた。嬉しくなってきた。
  良く調べてみると、上の写真のように、
  ・黒の椀……3(上段左から3つめ)
  ・赤い椀……1(上段2つめの赤い鶴の絵、これは沈金と分かった)
  ・朱の椀……10(下段左)
  ・小ぶりの椀……7(上段右端)
  ・蓋なしの椀……6(下段中、このうちの2つはなかなかいい)
……とこれだけあることが分かった。「全部まとめて4,000円ね」とおまけしてもらって、全部をいただいてきた。随分と安くいただいたものだ。
  最後の写真は、朱の椀の底についている印である。半の字が書かれている。この椀が一番多いが、質的にはこれが一番劣る。蓋も少しゆがんでうまく納まらないものもある。ま、この朱の器はおまけである。さて、この器何に使おうかな……。黒と赤の器、蓋なしも鴨汁そばにも使える。鴨汁の器にはもう少し泥臭いものが合いそうだが、これで上品に食べるのも悪くない。小さいものは珍味入れ……。楽しみである。
   


●2004年1月13日

手打ち蕎麦福松(ふくしょう)
東京都目黒区自由が丘1-24-5
TEL03-3718-5386
営業時間11:30-20:30 休み:水曜




せいろとメニュ
     
  むかしむかし、20年程前、中目黒に事務所があったときに、自由が丘に時々寄っては食べていたそば屋さんがあった。当時は松月庵という名前であった。それがしばらくすると、名前が福松と変わり、そのころからあちこちに手打ちそば屋さんが開店するようになり、なんとなく足が遠のいていた。この日、自由が丘に用事があり、ちょうど昼時間になったので、緑ヶ丘にある「山久」に行ってみようとしたら、昼は閉まっていることが分かったので、福松に回ったというわけである。せいろ(1,000円)をいただいた。小さな正方形のせいろが2段重ねてある。上の写真のメニュにあるように、北海道産の蕎麦粉を100%で打ったということだが、もう少し香りもコシもほしい……と思ったが、少し茹ですぎかもしれないと気がついた。蕎麦にちょっくら力がないのだ。残念。きちんとピンポイントで茹でたらもっと美味しいかもしれない。
  そういえば、松月庵の時には、せいろよりも梅カイワレ蕎麦を良く食べていたことを思い出した。当時はまだ手打ち蕎麦が少ない時代で、その頃は美味しくいただいていたが、あるいは打ち手が変わったのだろうか。店構えも松月庵と比べると、ずっと高級になった感じがする。ここではせいろよりも、天ぷらが自慢のようなので、種物を食べるといいかもしれません。お隣でお年を召したご夫婦が鍋焼きうどん(2,800円)を召し上がっていらっしゃいましたが、これがとても美味しそうでした。
  じつは、この帰りに自由が丘の中古屋さんで、いい買い物をしたので、ちょっとシアワセ気分でもありました。
   


●2004年1月11日

かめちくりん
五反田
所在地など詳細は、2003年12月をご覧下さい




●ランチセットのかけそば

  五反田に出来たそば屋さんで、前回はせいろそばをいただいたので、今回はかけそばをいただいた。これもいい。汁は2番出汁をひいた汁で鰹節の香りも高い。これで申し分ないのだが、満点に少し足りないのは、2番出汁を引く際に染み出てくる鰹節特有の香りが少し感じられるかなという点。これは煮沸時間が長いせいだろうか。これが和らげば満点といいたいところである。麺も蕎麦香があって申し分ないが、ただじゃっかん歯抜かりがするのは、なぜだろうか。歯にくっつくのである。歯切れが悪い……。この歯抜かりの原因が良く分からないのだ……。とはいえ、この蕎麦はなかなかいい。



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