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蕎麦打ち日記ボタン 2002年10月分

多くの心優しき奇特な方々の犠牲のもとに成りたっている
「蕎麦打ち&蕎麦食べ歩き日記」であります。


1998年4月以来、ここに登場する全蕎麦屋さんの索引は、こちらです。
日記に掲載してあるお店が、県別にひけます。

店名の前に「*」印のあるものは、蕎麦好き読者からの投稿情報です


のれん
●2002年10月31日

延壽庵(三鷹)

三鷹駅北口
TEL 53-3497



お店前景せいろメニュ1メニュ2
●せいろとメニュ

  三鷹に週一の割で出かけているが、いつも気になっていたのがこのお店。古風手打ち蕎麦……という看板がかかっていて、通りに面して打ち場がある。「古風」というあたり、そして店構えにちょっと引かせる雰囲気があるが、しかし入ってみなければ分からない……と度胸を決めて入ってみた。新そば粉と書かれていたからである。入った結果は、2度目には行くことはないかもしれないが、町のお店に行くよりはいいと言う印象である。しかし、近くに住んでいて、これは!という美味しいそば屋さんがなければ、このお店に行くだろうな……と思う。新そば粉を使っているということだが、そば粉が違うのか打ち方が違うのか……このあたりがよく分からない。一般的な太さで田舎蕎麦風の仕上がり、香りはもうひとつ、コシももう一つ……という蕎麦なのだ。田舎蕎麦というメニュが別にあるのだ。何が違うのか、勉強のために知りたいと思う。女性が二人でやっているお店のようだ。伊豆でも女性がやっているそば屋さんに入って、究極の蕎麦……というのをいただいたが、それと同じような経験といったらいいか。彼女たちは、蕎麦が好きなのであろうか?という疑問が去らない。


看板
●2002年10月30日

蕎亭・喜峰庵(相模原)(喜の字は七3つ)

相模原市宮下本町3-40-5 TEL042-774-8911
営業時間:11:00-15:00、17:00-21:00 月曜日定休



板わさ 天ぷら せいろそば 鴨南蛮そば
営業時間 メニュ1 メニュ2
●せいろと鴨南蛮そば、メニュ

  10月に入って初めてのそば屋さん行きである。ほぼ1ヶ月間そばを食べに行かない……ということは、私にとって、鎌倉幕府開幕以来といっていい珍事である。少なくとも、成人して以来、海外での生活をのぞけば、1ヶ月というのは恐らく最長の期間ではなかろうか。うーむ、今年はそれだけ、新蕎麦がうまかったということだろうか? 何度作ったかと数えると、7、8回、自分で蕎麦を打った。それがすべてせいろ+鴨汁蕎麦である。9月末に、築地に出た際に、鴨肉を約4kg購入してきた。それが全部使い果たした。
  ということはどうでもいいが、機会ができたので、やっとそば屋さんに出かけることができた。出かけたのは、相模原にある「き峰庵」さん。町田街道は比較的よく通る道だが、一本横浜線寄りに入るために、ほとんど通ったことがない。この裏道においしいそば屋さんがあるという話しを聞いて出かけた。小山郵便局を横浜線の方向に入り、右に回る道の沿ってそのまま進み、約1.5km。大きな看板が見えるのでよく分かる。このあたりでは定着しているおそば屋さんのようだ。
  前に駐車場があり、店内もカウンター、小上がりに、座敷があり座敷は20人ほどが宴会で切る。いわゆる手打ちでも庶民的なお店作りで、手打ち蕎麦……以外のうどんなども扱っており、味噌煮込みうどんなども置いている。これらのメニュも人気のようで、このあたりの拘らない気さくさが人気のようだ。繁盛店といっていいだろう.店員さんも感じがいい。いつものように、板わさ、天ぷらで酒を飲み、最後にせいろと鴨南蛮そばをいただいた。お店の前に、新そば……をかかれていたので期待したが、なかなかいい。そばは、いわゆる繊細な細めの蕎麦ではなく、ざっくりと手打ちにしたそばで、これもなかなかいい。新そば粉ということで、荒削りな若さ、というか、どんなそば?と味わう前の、荒削りなそばという感じがした。元気のいい高校生蕎麦の汗が感じられるそば……といったらお分かりいただけるだろうか。鴨南蛮は、全体的に上品に、薄味に仕上げられている。鴨の脂を最大限に生かした強い味の鴨南蛮が多い中で、この薄味、鴨が控えめな鴨南蛮は珍しい鴨南蛮蕎麦である。


所在地地図
●2002年10月28日

ふるさと<赤坂>の讃岐うどん

東京都港区赤坂2-20-11 TEL 03-5545-1201
月-金10:30−21:00、 土11:00−17:00 日曜・祭日休み




  今日、昼にアークセンターに出かけたので、ふるさとに寄ってみた。時間はちょうど、昼盛りの12:30頃。盛りといっても、この時間では昼食外食隊の第一陣が終わったところで、幾分すき始めた頃だろう。赤坂では、12時の時報とともにスタートダッシュがはじまり、15分間は、どこにも入れない状態になる。普通だと、12時半となれば、第2陣のスタート時である。がしかし、ここセルフのふるさとでは、恐らく、第3回転目、ないしは第4回転目くらいのペースではあるまいか。私がお店に着いた12:30には、外に20人、中に20人という行列であったが、私の後には、せいぜい10人くらいの行列で終わっている。私の前には、dancyuuの「讃岐うどん天下無敵」をもった4人のグループがいた。1人は生醤油とかけ各1玉だったが、ほかは全員、かけ1玉ですませた。どうも、次に回る店が計算に入っているような食べ方であった。
  さて、私は今日は、生醤油の1玉、かけ1玉をちくわ天とごぼ天でいただいた。締めて620円。かけ1玉180円、2玉250円だから、安い。前回食べたときには、午後3自頃で、湯で置きだったけれど、今回は湯でおきの余裕がないので、ゆでたてである。やはりこちらのほうが数段うまい。生卵があるので釜揚げをもらって、釜玉も……と考えたが、これは次回に回した。次回は、缶ビールを買ってきて、おでんと釜玉をやってみようか? 当然、しこしこの麺で、久しぶりでご機嫌さんでした。本当は、ぶっかけが食べたいのだけれど、やってくれないかな。生醤油もいいけれど、イリコ出汁のぶっかけが食べたいよう!


そば団子
●2002年10月20日

<そば団子とそば汁粉/特上>

食のワンダーランドか、はたまたメリーゴーランドか?
偉大なるアマチュアが創作料理で遊ぶ「東大宮麺打ち会」



古川製粉所<特上>そば団子汁粉ともかちゃん
●そば団子とそば汁粉

  allaboutでうどんの案内人を務めるHさんが主催する東大宮での麺打ち会に、前回から参加させていただいているが、その多様さには、圧倒されるというよりも、アキレてしまう。素人の恐ろしさである。うどんがメインだが、時にはラーメンがでるし、そばはいつもある。それそれが勝手な料理を作りみんなで食べあう……という方式なのだが、新作料理への意欲は大変なものだ。メインのうどんにしても、小麦粉を選んでの打ち比べ、ウコンやトマト、紅イモなどを練りこんだ7色うどん、釜揚げをとき卵に絡める釜玉うどん、バターに絡めた釜バター。これにトマトを絡めたら美味しかった……ということから、うどんにトマトを練りこんで釜バターをしたらどうか……と思えば、そのトマト釜バターがさっそくこの回で行なわれる……といった具合だ。さらにはイタリアンパスタ風の味付け、中華風の味付け……と創作意欲はとどまるところを知らない。年に4回ほど行なわれるこの会で出される料理は、まだどこの料理店もメニュに載せていない新創作料理が目白押しである。
  チャーシューや煮豚……は何種類か提供され、チャーハンが試みられる。そば粉でクレープが焼かれる、固めの蕎麦掻きの団子に小豆が絡められる、汁粉にうどん、そば団子が入れられる……とにかく、多彩である。この日だけで、提供される料理の品目は、20種類くらいにもなるのではないか。この日は、コーヒーを焙煎し、その横でたこ焼きを焼き……うどんを踏みながらできた料理を逃さぬようにつつく……慌しいったらありゃしないのだ。うっかりしていると、美味しい料理を食べ逃すことになる。自分で料理を作りながら、だれがどこで何を作っているのか……を常にマークしておかないと、なくなった後で駆けつけるということになる。デザートも甘み系とともに、パッションフルーツが盛りだくさんで、これもまた楽しみの一つである。
  で、私がこの日に作ったのは、芥子きりそば、柚子きりそば、デザートのそば団子の小豆あんかけ(写真上)である。湯捏ねであるが、一緒に捏ねたのが、上の写真でうどんを切っている”ともかちゃん”9歳。教えられながら、一人でちゃんとうどんを捏ね、踏み、延ばして、切る……とやってしまう。こんな小さな子も楽しめる麺打ち会……こんな面白い遊び止められない。……が、一つ問題がある、美味しいのでつい、食べ過ぎてしまうのだ。満腹に甘味が出てくると不思議と入り、疲れていた胃が復活する事を発見した。女性の言う”べつ腹”が、このところ実感としてしみじみと分かのである。


●2002年10月17日

古川製粉所<特上>鴨汁そば


http://www.sobako.co.jp



古川製粉所<特上>鴨汁
●<特上>のせいろと鴨汁

  16日の夜に友人が来て鴨汁を作った。そば粉はおなじみの古川製粉所の特上である。この特上、幌加内産新そば粉を中心にブレンドしたものだが、古川さんのブレンドが非常に素晴らしく、コシといい、味といい、抜群のできである。ウイスキーやコーヒー、紅茶などではブレンド力の良し悪しが味を決める重要な技能になっているが、そば粉も同様にあるとは考えたことがなかったが、これはまさしく、ブレンド技術の勝利であろう。この日は、前日に打ったそばを翌日食べたのだが、それでも力強いそばの香りが充満していて、口に入れると香りが広がり、しかもしっかりしたコシが感じられる……。嬉しくなってくる。
  事務所で食べると、写真のように、パソコンのキーボードの前で食べることになる。会議用のテーブルにでも移って食べればいいのだが、ついうっかりする。それでも味は変らない。この翌日、つまり18日に友人が来て、再度、鴨汁そばを作った。こうなると、病気である。しかし、なぜ鴨汁そばは、うまいのだろう?


●2002年10月11日

古川製粉所<特上>鴨汁そば


http://www.sobako.co.jp



古川製粉所<特上>鴨汁
●<特上>のせいろと鴨汁

  このところ冬になると鴨汁そばが定番になっている。夏のうちは、やはり暖かいそばは手が出ない。涼しくなってくると暖かいそばが食べたくなるが、温かいそば……ということかも汁である。あの濃厚な鴨の油が、蕎麦つゆに溶けたまろやかで豊かな味わいは、天ぷらとはまた違って冬の味の季語といってもいい。ダイエットという店で、天ぷらを少し遠慮している身としては、鴨のアブラも当然問題なのだろうが、鴨汁だけは”別ばら”である。
  しかし、今年の古川製粉所さんの<特上>新そばは例年と比べても素晴らしい。この<特上は>多くのそば粉の中でも秀逸な逸品だが、子とぢは特に素晴らしい。香りが豊かで、コシもしっかり……蕎麦打ちにとっては、この粉があれば。後は何もいらないといってもいいくらいだ。二八なら加水率43%、生粉ならば45%ほどか……。生粉よりも二八のほうがいいような気がする。一度お試しあれ。


●2002年10月8日

名古屋「宮きしめん」


名古屋地下街



宮きしめん味噌煮込み山本屋本店味噌煮込み
●「宮きしめん」の味噌煮込みと「山本屋本店」の味噌煮込みうどん

  日帰りだったが名古屋に出かけたので、昼・夜と連荘で味噌煮込みを食べた。昼は、始めてだったが名古屋国際センターへゆく地下街の右側にある「宮きしめん」で、きしめんの味噌煮込み。夜はちょうど名古屋で仕事が終わって帰る友人と待ち合わせて、エスカの山本屋本店の味噌煮込み。「宮きしめん」は、これまで何度か入ろうかな……と思いながらちょっと入る勇気がなかったのだが、昨日初めて入ったが、悪くないな……と言うのが印象である。きちんとしたきしめんだった。しかし、きしめんで味噌煮込みは…おきて破りな気がする。なぜって、本当に、煮込んでしまうととろとろに溶けてしまうような気がするので、多分、きしめんはあとから追加する形で、あまり煮込んではいないのではないかと思う。しかし、予想したよりずっと美味しかった(失礼!)……というのが正直な感想である。
  山本屋本店……は、いつものように、うまかった。昨日は、漬物をお変わりして、ビール、勲碧を2合やり、最後にシンプルな味噌煮込みうどんを食べた。昨日は季節のきのこ入り……がお勧めと宣伝されていたが、2,300円というのはいくらなんでも高すぎて……手が出なかった。


●2002年10月6日

蕎麦団子の小豆かけ







●蕎麦団子の小豆かけ(写真:藤山氏)

  瑞江で行なわれたうどんの麺打ち会に参加し蕎麦を打ったが、その際にSさんのご夫人から固めの蕎麦がきを作って……と依頼されて作ったところが、なんとこれが蕎麦団子に変身。これが結構好評だった。レシピ……というほどのこともないのだが、作り方は以下のようだ。この日はそば粉250gを約400mlの水で溶き、火にかけて掻き回し、掻き回し、掻き回し……続けると、次第に蕎麦粉が固まり固めの蕎麦ができてくる。これをピンポンのボールくらいの量を手にとって小さなボールにして、そこに小豆をかける……というだけである。小豆も井村屋……などで売っている缶詰であるからして、非常に簡単である。甘みデザートとしてもいける。そういえば、浅草のお店で、蕎麦がきを注文したら黄な粉が一緒に出されてきたことがある。これは美味しかった。


●2002年10月5日

小田原「星月」の乾麺「星月夜」

小田原市飯泉504-2 0465-47-7780
http://member.nifty.ne.jp/seigetsu/
店舗では:11:30−15:00、17:00−19:00、月・第2火曜日休み




●星月夜のせいろ、かけ

  ひょんなことから、小田原「星月」さんの乾麺を購入できることになった。届いたのでさっそく茹でていただいた。うどんやソ^メンなど小麦を使った麺と違って、蕎麦は乾麺になるとなかなか難しい。蕎麦好きの身として、地方にでかけて美味しそうな蕎麦を見つけてはよく購入して帰り、家出さて……と楽しみにして茹でて食べてみると、期待に反してなかなかいい蕎麦とはいいがたい……ということが多い。うどん、きしめんでは氷見、稲庭……と感動するような品にもであったが、蕎麦ではなかなか難しい。そんな中で星月さんが乾麺を出されたということは、その前向きな姿勢にまず経緯を表したい。
  さて、乾麺そのものは星月さんの蕎麦らしく細めである。乾麺でも細めの方針をぬいている。折れやすいところだが、太くしないところが嬉しい。細いために、湯で時間は3分〜3分30秒という短さである。湯を沸かし、100gほどを入れてみる、3分と15秒で取り出し、水で洗って盛り笊に盛る。残念ながら香りは弱い。口に入れてみると、コシか固さか……と区別がつかないような歯ごたえが感じられる。湯で時間が微妙に左右するようだ。星月さんの蕎麦はやさしい蕎麦に辛口の汁……が特徴のように思っているが、その蕎麦の持つやさしさは乾麺でもよく出ているようだ。星月さんの絶品手打ち蕎麦……と比較するわけにはいかないが、乾麺としてみれば、これはなかなかのものだ。今までの乾麺と比べれば、星月さんらしい特徴のよく出た乾麺である。


●2002年10月3日

不二精機「ヌードルマシン」

不二精機株式会社 
福岡市博多区西月隈3-2-35 092-411-2977
http://www.fuji-seiki.co.jp



ヌードルマシンミキサー部ミキサーで捏ねた後押し出し部
押し出して湯に落とし切る押し出して湯に入れる仕上がり蕎麦
●不二精機の製麺機ヌードリマシン、白い部分でミキシングし、それを取り出して押し出し部に入れ
湯の上に押し出して、切り、茹でる。茹であがりは、しっかりした麺になる。(藤山氏提供)

  「2002めん産展」で間じかに見たのが、この不二精機のヌードルマシン。10〜15年程前に、大田区の大岡山で、スタンド蕎麦……といったカウンターだけのお店でこの機械で麺を直接湯の中に押し出しているのを見たことがある。うーむ、こんなものができたのか……と感心したことがあり、それで記憶していたのだが、それ以来お目にかかる機械もなかった。それが最近、あちこちのスタンドそば屋さんでこの製麺機が使われ、なかなかの評判と聞くようになり、あの機械ではないかと気になっていたところなのだ。
  果たして、本当にこの機械かどうかは分からないが、2002めん産展にあったので、とくと拝見してきた。機械は、粉を捏ねるミキシング部と捏ねた麺体を細くする押し出し部からなっている。ミキシング部で粉をこね(1分?)、それを押し出し部に入れて、湯の上に押し出す。湯で時間を経過すると、茹であがり、洗って笊に盛れば出来上がりである。粉を用意してから3分で出来上がるという。このスピードは便利である。注文を受けてから作っても3分で提供できる……こんなシステムができれば、蕎麦を無駄にするリスクもない。オーダーを受けてから作れば良いからである。ただ、課題は1度に500gほどしかできないことである。ミキシング、押し出し部どちらも500g仕様になっており、このサイズ拡大は予定がないとのこと。
  ただ、ミキシング部と押し出し部が別に駆動するので、押し出している間に次のそば粉をミキシングすることは可能である。でき上がった麺をいただいたが、いわゆるコシのある蕎麦……というのではなくしっかり打たれた蕎麦という感じがする。湯で時間の問題もあるかもしれないが、いずれにしても、手打ちのようにふわっと打つのではなく、細い孔の中を押し出すために非常に強く圧迫される。その圧力が蕎麦を固いものに仕上げてしまうようだ。やはり手打ちとは異なった蕎麦……というのが印象である。しあkし、これはこれで好きな人もいるのではないか。機械でここまでできれば立派……といえよう。


●2002年10月3日

讃岐うどん「すみた」

東京都北区中十条2-5-11 03-3905-0099 
11:00-14:00 18:00-21:00 休み:月・第3日曜 日曜日は11:00-15:00
夜は要予約、 売り切れ仕舞い




●すみたのきつねうどん

  午後から「2002めん産展」に、T氏に誘われてJ嬢とともに、うどんな人たちと出かけた。散々試食を楽しんで腹をくちくして、見終わったのが午後4時半。7時からすみたで何人かで会いましょうと予約をしてあったのでそれまでの時間、無為に過ごすのはもったいない、時間があるならうどん屋に行こう……ということになった。うどんな人たちは、常に時間があれば、目指すはうどんである。丸ビルにできたという「しばてん」に行こうということで出かけたが、玉切れ……で休止、しかたなく、近くのうどん屋ということで、八重洲「博多うどん」に出かけて、まずビールでのどを湿し、丸天うどん……を1杯。T氏が汁がうまい……と言っていたが、確かにこの汁は美味しい。……と、見るとうどんな人たちはビールを飲まないではないか……。これがこの後に続く深謀遠慮にゆえとは知らなかった。うどん素人には、学ばねばならぬことがたくさんある。
  食べ終わった後、まだ時間があるから渋谷まで行ってみません? ……と軽く言われると、これにイヤは言えない。なぜって、「朝起きて会社に行くのがあたりまえでしょ! どうみてもそれが自然よね……!」という調子で言われたら、常々常識人を自任しているアタシとしては、全世界の常識を敵に回すようで、とても反対はできない。私もはなまるへはまだ行っていなかったので、イイヨ……と軽く返事(聞いた方は、行きたくなさそうだった……というけれど、そんなことはありませんでしたよ)。
  東京駅から山手線に乗って渋谷に出て、公園通りをのぼり「はなまる」へ、5時過ぎだというのに、20人ほどの列ができている。うどんが1玉100円という安さの上に、本格的な讃岐うどんである。これは安い。で、釜玉をいただいたが、J嬢がカレー釜玉、T氏がざるうどん……ということで、一口ずついただいたが、どれも抜群。特にカレー釜玉は、これにご飯があったら言うことない。カレーうどんは、イリコ出汁よりも醤油・カツブシ汁のほうがうまいと常々思っていたが、カレー釜玉とは、考えたものだ。アタシャ自分ではよくやるけどね。カレーをスパゲッティにかけるという人がいるが、あれはうどんのうまさを知らぬもののやることさね。カレールーとの相性は、うどんが勝る。もし、汁を入れて種物風にすすりたいなら、醤油味が勝る。
  この店、渋谷という立地のためか、若いカップルが多い。たまに中年のオジサンを見かけるが、この人たちの食べっぷりを見ていると、どうも讃岐出身である。蕎麦文化の極東にあって、うどん愛好者、しかも変質的なイリコ出汁熱愛者であることを隠しているが、一旦、さぬきうどんがテーブルに供されるならば、とたんに本心が現われる。一目瞭然、すすりこみ方に年季がはいっている。習い性は隠せないのだ。
  1玉100円という値段は、女子高生をハンバーガーから転向させる可能性のある値段である。しかも渋谷、はなまる……という店名も若向きだ。大いに健闘を祈りたい。くれぐれも値上げのない用に、しかも経営不振……などという状態に陥らぬよう、なんとかがんばってもらいたいものである。J嬢はこのお店が職場の近くにできて欲しい……といっていたが、錦糸町店はできるにしても一番最後の出店候補地になるのではないか……。   この2杯で私はリタイヤ気分である。最後の締めに「すみた」が残っている。結局、すみたではビール、酒を飲み、ほとんどツマミには手を出せなかった。いつもなら垂涎のおでん、かしわ天……もほとんど手付かず、残念。まだまだ修行がたらぬ。精進あるのみ。こんな状態でも、「おろしぶっかけ」はうまかった。意地汚くも、出てきたらすぐに食べてしまった。またしても写真をとるのを忘れてしまったのだ。前回も忘れた、すみた2連敗である。上の写真は、長老H氏がオーダーしたきつねうどん……である。 うどんな人々と、腹をパンパンに膨らませたシアワセな一日であった。


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