Welcome to Kaji's 蕎麦打ち日記 Space





多くの心優しき奇特な方々の犠牲のもとに成りたっている
「蕎麦打ち&蕎麦食べ歩き日記」であります。



1998年4月以来、ここに登場する全蕎麦屋さんの索引は、 こちらです。
日記に掲載してあるお店が、県別にひけます。






蕎麦打ち日記2001年01月分



●2001年01月28日/金砂郷の常陸秋蕎麦100%を打つ


●2ヶ月間冷蔵庫に放りっぱなしにしていた常陸秋蕎麦のモリとカケ。

この粉はなんという粉であろうか。昨年11月に頂いた常陸秋蕎麦の
粉が冷凍庫の中で300gほど余っていたので、ヒマに任せて昼飯に
打ってみた。ちょっと古いし、冷凍庫の中に置きっぱなしであったこと
から、あまり期待せずに打ったのだが、まあ、この粉の本来持ってい
る力をまざまざと見せ付けられたような思いがした。冷凍庫の中で冷
え切っていたし、少しは乾燥しているだろうと、若干多めの加水を考
えていたが、加えた水はおよそ45%ほどか。みずみずしい新鮮な粉
の状態で以前は確か、43%ほどで打ったと記憶しているから、ほぼ
同じ加水量である。2ヶ月間冷凍庫に放りっぱなしにしておいても、
みずみずしさは変わらないということにびっくりしたが、打ってみてこ
れもびっくりした。これが、新蕎麦として食べた当時は、ちょっと荒々
しさが感じられたのだが、今回打ってみて、それがなくなっているの
である。むしろまろやかになって、粗さが消えている。香りは残念な
がら少し抜けているが、コシがあって、蕎麦としては上出来である。
カケ蕎麦とモリ蕎麦を作ってみたが、カケ蕎麦は香りが弱いために、
ちょっと物足りない気がするが、モリ蕎麦の方はコシもあり、弾力が
あって悪くない。まあ、いいそば粉は多少は時間がたっても持つ……
ということかもしれない。お遊びの蕎麦打ちで発見した。



●2001年01月19日/赤坂・溜池「黒澤」の蕎麦を食べる



●(上段)焼き味噌、酒のチョコ、セイロ蕎麦、(下段)カケ蕎麦、田舎蕎麦、蕎麦チョコ

友人と会うことになり、雑誌「Hanako」で紹介されている赤坂・黒澤に
行って見ようということになった。場所は、雑誌によれば永田町2-19-9
ということだ。雑誌に地図が出ているが、この手の地図は分かるようで
分かりにくい。何度もだまされているので、別にきちんとした地図で確認
すると、どうやら場所は麹町小学校の周辺である。……ということで、永
田町で下車して小学校の周囲を探したが見つからない。これは「Hanako」
の間違いで、所在地は2-7-9が正解。今回ばかりは雑誌の地図を信頼
すべきだったと後悔あとにたたず。
さて、黒澤は、黒沢明の映画を作った美術スタッフの内装による店で、
黒沢明関連のグッズが展示されている……とHanakoには紹介されて
いたが、実はこのお店、経営者が息子のくろぱんこと黒澤久雄なので
ある。店内は、映画に出てきそうな太い梁のつくりで、黒沢明の絵コン
テなどが展示されている。黒澤の世界……というほどではないが、しか
しファンには嬉しい店であろう。
予約も受け付けているので、予約なしで出かけた我々は、早い時間に
もかかわらず、入り口近くの風通しの良い場所に案内された。テーブル
席がかなりあり、ほかに座敷があるのだから、せめてテーブル席くらい
は開放してもいいのではないか。場所が、東急キャピタルホテルの裏
の前だけに、背広姿の紳士が多く、簡便な接待などに使われる店なの
だろう。残念である。「たかが蕎麦屋」というわけではないが、蕎麦がふ
らっと思い立ってはいる店でなくなるのは残念である。
……で、肝心の蕎麦であるが、せいろ蕎麦とカケ蕎麦を頂いた。肴には
焼き味噌。これは柚子が入れられていて、柚子香が口中にひろがる。そ
ばは文句なしに合格点である。「翁」で修行した職人とかで、なるほどと
分かるそばである。細めで、コシがあり、なによりも蕎麦の香りが横溢し
ている。そばは最後に、冷たい水でよく締められて出されてきたものであ
ることが分かるが、それでも香りは充溢という感じで、プンプン蕎麦香が迫
ってくる。翁と同じそば粉を使用しているのかもしれないが、腕もさること
ながら蕎麦粉のよさも隠せない。これまで、よく冷えた冷たい蕎麦を頂い
て香りがなかった場合、冷やしすぎて香りが弱い、ここまで冷やさなくて
も良いのではないか……と書いてきたが、良いそば粉であれば、十分
に冷やしても香りはなくならない……ということが、この蕎麦を頂いてわ
かった。ようはそば粉と腕の問題なのだ。

11月に収穫した新蕎麦が一番うまく感じられるのは1月だといわれるが、
その意味では、良い蕎麦粉の一番の旬のものを味わったということかもし
れない。ただ、ここの蕎麦で、一つ気になったのが、汁である。長坂の「翁」
の辛つゆがどんなものであったのか、明確には思い出せないが、かなり濃
厚な汁であったような記憶がある。あまり覚えていないということから考え
れば、逆にそれほど特徴のある蕎麦汁ではなかったと想像できるが、黒
澤の汁は独特だ。だしをフルに出した濃厚さの極にシンプルさがあるとす
れば、まさに、ここの汁はシンプルな汁といえよう。鰹と鯖くらいでさーっと
出した汁に、生醤油を加えた……と表現しても良いような気がするくらいの、
シンプルさである。
一緒に行った相棒は「蕎麦はいいけれど、この汁は気に入らない」と言った
が、確かにセイロを味わうには、もう少し濃厚さが、つまり厚みが欲しいとい
う印象であった。特に、田舎蕎麦を食べた相棒にはそう感じられたはずであ
る。しかし、その印象も、、カケ蕎麦をいただいてガラっと変わった。カケ蕎麦
は、さらに蕎麦の香りが強く、蕎麦の味を目一杯楽しめるが、この蕎麦香を
そのまま活かして味わう……つまり蕎麦の香りを壊さず、邪魔せず、食べさ
せるにはこの汁は絶妙なのである。辛汁を使用したカケ汁と思われるが、
このためのシンプルというか、あえて濃厚さ、厚みを否定し、ダシが主張しす
ぎない薄い辛汁なのだ……ということなのではないかと、ハと気が付いたの
である。はたして、どうであろうか?
この汁は初めての経験であった。汁はダシをしっかり出した濃厚さがベターと
ドグマチックに思ってきた。ダシにはさまざま有るが、いずれにせよ、ダシをし
っかり出したものがいいと思ってきた。甘さ/辛さ……というものとは異なり、
どちらにしても、重みのある汁がいい汁である……というのが基本にあった
ように思う。しかし、ここの汁は違う。そうか、関西系、特に京都の汁で言われ
る薄味の基本というのはこういうことなのであろうか?
蕎麦はコシもあり、香りも文句なし。最上の蕎麦である。せいろ蕎麦で薄めの
汁を味わってみるもよいが、ここでは1杯ぜひとも暖かいカケ蕎麦を楽しまれ
たい。セイロのあとの蕎麦湯が、濃厚な薄められた甘さ……で飲む汁と違っ
て、薄めのさっぱり味で飲む蕎麦湯……これもなかなか悪くないと思う、アタ
クシメでありました。発見だった。
「黒澤」 東京都千代田区永田町2-7-9 東急キャピタルホテル裏
TEL03-3580-9638 11:30-14:45、17:00-22:00、土・祝12:00-21:00。日休



●2001年01月17日/五反田・遊庵の蕎麦を食べる

五反田のTOC近くにあった蕎麦屋さんが、店を新しくして、遊庵として
開店したのはしばらく前のこと。そこで、昼を食べに行ってみた。いた
だいたのはセイロそばとカケそば。先にセイロをいただき、後からカケ
をいただく。セイロはきりっと冷えていて、腰はあるが、残念ながら香り
がない。。では……とカケそばに挑んだが、これも香りがない。セイロ
を食べている限りは、コシもあって、悪くないが、いかんせん肝心の蕎
麦の香りが弱いのは、残念である。
そば粉は、海外と国内をブレンドし、七三くらいで打っているとのこと。
創作蕎麦はいろいろあるようで、昼に暖かい水菜蕎麦があるというの
で、これはいただいてみたい。蕎麦を楽しむ……というよりも、酒と創
作そばを楽しむお店といっていいだろう。



●2001年1月10日/上海の面


●上海の蕎麦、野菜入りや揚げいり、魚丸いりなど各種ある

仕事で上海に6日間ほど行ってきた。比較的時間に余裕があったの
いい気になって食べてきたら、体重が1kg増えた。日本ほど麺にバラ
エティがないので、食べる機械が少なかったが、それでも何度か食べ
た。面と書いたが、これは麺である。中国では簡体字で、すべて略さ
れてしまっているので、いまや「麺」は「面」である。ちょっと面食らう。
面というと一般的には細ウドンという感じである。小麦粉だけでかん水
を使わずに打つ。上の写真は、具を入れたスープを作り、別に添えら
れた麺を自分で適当に入れて食べるタイプである。大き目のどんぶり
で、に一杯で、約100円。この安さはこたえられない。……で、つい食
べ過ぎるというわけである。
麺は伸びていて、それほどうまいというわけではない。打ち立てのウド
ンを食べさせてやりたいという気になったが、それはしなかった。次回
は、ぜひ、向こうの小麦粉を使ってウドンを打ち、彼らに食べさせてみ
たいと思っている。







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